Q:花粉の時期、眠りが浅くなる感じがあり、日中も眠くなるしつらいです。何か対策はありますか?
春の訪れは嬉しい一方で、花粉症の人は「またこの時期がきたか…」と少し憂うつな気分が入り混じりますよね。かくゆう、私も20年くらい花粉症と付き合っています…。そのため、お気持ちよくわかります。花粉症の時期は、日中の生活だけでなく睡眠にも影響が出ている人が多くいるので、この時期の眠りとの付き合い方についてお伝えします。
眠りが浅くなってしまう原因
花粉症によって鼻がつまると、鼻から息が吸い込みにくくなるため、口で呼吸をするようになります。しかし、口呼吸を続けることで、今度は口内や喉が乾燥し、舌が落ちこみ、気道が塞がりやすくなってしまいます。それが結果的に、夜中に起きてしまったり、睡眠が浅くなったりすることで、翌日も疲れがとれないことに繋がります。
そのため、できるだけ睡眠中に鼻づまりやくしゃみ、せきが発生しないような状態を作ることが、ポイントになってきます。
花粉をブロックする基本動作
すでに花粉症と付き合っている皆さんなら、よくご理解いただいていると思いますが、このような事項は基本動作として押さえておきましょう!
- 日中に花粉にさらされる機会を増やさない
- 花粉をできるだけ自宅に持ち込まない(家に入る前に服をはたく、花粉が落ちやすい素材にするなど)
- 床に落ちている花粉も注意、こまめに掃除(特に、寝る時は座っているときと比べて低い位置になるため、床付近の花粉も吸いこみやすい!)
- 布団の外干しは、この時期は控える
寝室の湿度をチェック!
また、仮に花粉を持ち込んでしまっても湿度の力を借りて影響を減らしていきましょう。室内が加湿されて湿度が上がると、空中を舞っていた花粉が水分を含み床などの足下に落ちやすくなります。快適な睡眠をするためには50~60%が理想的な湿度とされていますので、加湿器や空気清浄機の力を使って環境を設計しましょう。
日中の眠気対策
対策をとっても、日中眠くなることはあると思います。そんな時は「戦略的な仮眠」を取り入れましょう。今日は強い眠気が来そうだな、という日は、眠くなる前に15~30分程度、仮眠をとってあげましょう。眠気には、基本的に寝ることでしか対抗できません。(カフェインは眠気をブロックする作用はありますが、根本的な効果とは異なります)
花粉の時期の労働生産性の低下による経済的損失は、日本全体で年間4兆円以上に上るという試算もあります!毎年やってくるこの時期をできる限りの工夫をして乗り切っていきましょう!
参考記事1:花粉対策ガイド「知っておきたい花粉と睡眠のはなし」(エステー株式会社)
様々な視点からまとまっていて、掃除の仕方など参考になります!
参考記事2: 花粉症が職場の生産性低下を招く(日経Gooday 30+)