Q:短時間でも効果のある睡眠をとる方法を教えてほしい。遠距離通勤のため、起床時間が決まっているので睡眠時間の絶対量を増やすことがなかなか難しく、4時間程度しか確保できません。
遠距離通勤のため睡眠時間に制約があるということですね。絶対的な睡眠をなかなか増やすことができないというのは、多くの方からいただくお悩みです。
睡眠の観点からでは、やっぱりその方にとって必要な睡眠時間をとっていただくことが一番の解決策ではあるのですが、それがすぐには難しい場合には、限られた睡眠時間をどれだけ良いものにできるかが勝負になってきます。
そのためには、朝起きてから寝るまでの起きている間の時間で、できる限り睡眠に良いとされる習慣を多く実践していくこと、足りていない睡眠量をかせぐことを心がけましょう。
といっても、そんなに難しく考えずに
- 朝起きたら光を浴びる(通勤中に浴びる)
- 昼間は、仮眠で日頃の不足分を補いつつ
- 夕方からは、睡眠圧を溜めるために帰りの通勤では眠らない
- 帰宅後は、夕食のタイミングや量を気にしつつ
- 就寝1~2時間前に入浴をする
- 寝る前のスマートフォンやPCは避ける(減らす)
といった具合に、自分の生活でできることを少しずつ増やす、あるいは調整していきましょう。加えて、行きの通勤時で、もし眠れそうなら睡眠を補うことも一つの方法です。
忙しい時期を乗り切るには
忙しい期間、どうしても睡眠時間を削って乗り切らなくてはいけないという人は、週のうち1日だけでも睡眠時間を確保する日を作りましょう。過酷なプロジェクトに入っていたコンサルの方は、睡眠時間が確保できない日々の中で、週の半ば(水曜)だけは、絶対にしっかり眠る日と決めて乗り切っていました。
<この期間に計測していた睡眠データ>
ショートスリーパーについて
いわゆるショートスリーパーと呼ばれる短時間(3時間、4時間)睡眠でもパフォーマンスが発揮できる方の割合は100人に1人くらいと極めて稀ですので、極端に睡眠時間を短くすることはおすすめできません。
あの短時間睡眠で有名?なナポレオンも、実は昼寝をよくしていたそうです。やはり、本来一人ひとりに合った睡眠時間をしっかりと取ることが大切ですね。