忙しい中でも休息をしっかり取れている方とそうでない方の違いってどのようなところに現れると思いますか?
私たちは、これまで数多くの働く人の眠りを見てきましたが、違いを生み出す大きな要因は「寝る前のリラックス」にあると感じています。
下記は当社が保有するデータをもとに、約5000人のビジネスパーソンの睡眠満足度別に快眠につながるアクションの実施率をまとめたグラフです。
数ある快眠アクションの中で、睡眠満足度に比例して圧倒的な変化が出たのが「寝る前のリラックス」でした。
なんと、「睡眠に満足している」と回答した人に比べて「まったく満足していない」と回答した人の寝る前のリラックス状態は67%も低下しています。
このことから、睡眠に満足していない人のうち、かなりの人が寝る前にリラックス状態になっていないことが明らかです。逆を返せば、寝る前のリラックス状態を改善するだけでも、眠りが改善できる余地は大きくあるということです!
一方で、今日からリラックス頑張るぞ~!と気合を入れるだけでは、実はそんなに簡単なことではないかもしれません。私たちの体に備わっている「自律神経」が関係していて、日中の交感神経が優位の状態から、就寝時は副交感神経が優位になるように切り替える必要があります。
リラックスするって実は難しい
サバンナの動物を思い浮かべてみましょう。生物が生き抜いていくためには、敵におそわれそうになったとき、すぐに逃げられるもしくは戦える必要があります。
そのため、活動モードで必要となる交感神経はすぐに切り替えができるよう備わっていて、その速度は0.2秒程度(ほぼ一瞬)と言われています。寝坊したことがある経験がある人ならわかると思いますが、マズい!と青ざめて、一瞬で飛び起きますよね。それが交感神経に切り替わるということです。
一方で、副交感神経への切り替えは、生物の生き抜く原理に照らし合わせると優先度が低くなることからもゆっくりです。最低でも5分程度はかかると言われています。
そのため、ベッドに飛び込んで「はい!リラックスして!」と念じてもすぐには切り替わらないですし、逆に「なんでリラックスできないんだ!」と緊張状態を作り出してしまうことにつながりかねません。
私たちの体のメカニズムを踏まえると「リラックスには、それなりに時間がかかる」ことを押さえておく必要があります。
飛行機が着陸するときを思い浮かべてみましょう。滑走路につくだいぶ前から、ぐーっと高度を下げていきますよね。これが副交感神経に切り替えていくイメージです。
飛行機が徐々に高度を下げていくのと同じように、夜ごはんやお風呂の時刻頃からは、心や体をリラックスモードにしていくことを意識していきましょう。
具体的なリラックス法についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
寝る前のリラックス方法のおすすめ記事 https://portal.neurospace.jp/relax